岐阜県では県内で作られるお茶を「美濃茶」と総称しています。この美濃茶のサブブランドとして県西部で作られるお茶を「美濃いび茶」、県中東部で作られるお茶を「美濃白川茶」としています。
美濃白川茶は白川町と東白川村を中心とした標高の高い山間部で作られ、昼夜の温度差が大きい気候によりさわやかな味と高い香りが特徴です。2008年には「美濃白川茶」が特許庁の地域団体商標に登録されました。
宝亀年間(770年〜780年)に大山白山神社を創建した泰澄大師が京都から茶の種子を持ち帰り、村人に栽培を呼びかけたのが始まりと伝えられています。その後、お茶作りが盛んになったのは江戸時代(1,700年代中頃)からで、主に東北地方へ販売していたようです。
ますぶち園も白川茶手もみ保存会の活動に積極的に参加し、手もみ技術の習得・向上に努め、技術の向上と次世代への継承に取り組んでいます。
また、現在一般に行われている機械での製茶は、手もみ製茶の動きを機械に置き換えたともいえます。このことから機械製茶を行う際も、お茶の手触りや形状など人の感覚による判断を基に的確な機械の操作を行うことで製品の品質向上にもつながっています。
お茶の優劣を判定するための技術力向上や国内各茶産地のお茶の特質を把握することなどを目的に開催される「全国茶審査技術競技大会」にますぶち園からも岐阜県茶業青年団の団員として出場しています。
この競技大会では「内質による品種判別」「外観による茶期判別」「外観による産地判別」「服用による産地判別」の競技が行われ、大会の個人成績により優秀者には”鑑定技術段位”が認定されます。
この競技大会を通じてお茶の審査技術を習得するだけでなく、日常業務で扱わない品種や産地のお茶にも触れることができるほか、他府県の茶業者との交流も深まる場となっいます。
日本茶全般の知識を消費者に広く伝え、お茶の普及・消費拡大を図ることを目的に平成11年(1999年)から認定制度が始まりました。
お茶に対する専門知識はもちろん、消費者にお茶の知識をわかりやすく伝えるためのインストラクション技術も認定試験の重要な要素となっています。
ますぶち園には2名の日本茶インストラクターがおり、お茶の知識を広く伝えるための”お茶のいれ方講習会”などの講師を依頼されることもあります。